大地震の後は車での移動は厳禁

大きな地震があった際、自分の住居や街の様子がいつもと変わりがなかったとしても、地域の事態が消防などによって把握されるまでは車での移動は控えてください。先の震災の際も、都心から都下方面への帰宅の渋滞がピークを超え、まったく進まないという異常事態が発生しました。
倒壊した家屋が少ないように見えても、一部の古い家屋、一部の古いビルなどは損壊している可能性があります。伴って負傷者がいる可能性もあります。全体的に被害が少なかったとしても、そのような方々を救出するために緊急車両が通行する必要がありますから、出来るだけ自動車での移動は控えたいものです。
また、運転中に大きな地震、大きな揺れを感じたら、安全な路肩に速やかに停車させ、まずは情報を集めます。自分の位置、そして震源の情報、周囲の被害の状況等を集め、緊急資料が通る必要があるほどの地震であれば、どこか安全なところに車をとめてください。車をとめて自分だけは他の場所に移動する必要がある時は、連絡先などを書いた紙を残し、車の鍵を外さずに車を残します。
災害時の消防の初動の活動に邪魔にならないよう、配慮する必要があるのです。
大きな道路などでは、普段から通行していると「なまず」のイラストが描かれた看板を目にすることがあります。その看板が設置されている道路は、災害発生時には緊急車両が通ることになると想定されている道路です。ですから、そのような道路では、震災が発生したあとに通行することは控える必要があります。もっとも、「震災」とよばれるほどの大きな地震であれば、道路事態が損傷している可能性もあります。そのまま目的地まで通行することは危険です。道路の状況、安全が確認できるまでは、一時近くに停車して、事態の推移を見守りましょう。この際も情報の確保が大切ですが、車にはカーストレオに「ラジオ」がついている場合が多いですから、確認してみましょう。
車を放置してその場を後にするということは最終手段です。乗り捨てられた車は、キーが残されていたとしても何らかの障害になる場合があります。出来るだけ車のそばを離れないようにして、必要が生じたら自分で動かせるような状態にしておきましょう。